黄金に輝く”観音さま” 33年に1度の開扉法要 明智光秀ゆかりの寺

2021.04.04
地域

33年ぶりに開扉された観音像を写真に収める檀家=2021年3月28日午前10時27分、兵庫県丹波市春日町多田で

兵庫県丹波市春日町多田の圓光寺(豊田義孝住職)でこのほど、33年に1度の聖観世音菩薩像の開扉法要が営まれた。昨年に行う予定だったが、新型コロナウイルス禍のため1年延期していた。境内には100人近い檀家が集い、美しい立像の“観音様”に静かに手を合わせていた。同寺を開山した筏山鉄船(ばっさんてっせん)大和尚の300回忌法要も行った。

同寺の観音菩薩縁起によると、観音像は同町の黒井城城主の守り本尊だったが、丹波攻めの際に消失。その後の万治年間、鉄船大和尚の時代に光明を放って現れた観音像を安置したという。1976年(昭和51)には火災に見舞われたが、新たに観音像を迎え今日に至っている。

コロナ対策のため稚児行列や余興などは行わず、観音堂前に檀家が参拝。法要で門扉を開けると、金箔が貼られた高さ1メートルほどの観音像が姿を見せた。観音像の縁起を地元の中高生4人が言葉をつなぎながら読み上げた。

総代の男性(72)は、「小さいころに開扉された時は、稚児行列で参加した。きょうは村の安泰、コロナの終息を願いました」と話していた。

4日まで、午前9時―午後5時に一般公開している。

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