ワクワク見つけて発信
4月から、県版地域おこし協力隊の「地域再生協働員」として、丹波篠山市が3月に策定した集落づくりの手引書「ワクワク農村未来プラン」の推進を担っている。指定されるモデル地区に入って住民と一緒に集落づくりをする予定で、現在は地域づくりの集まりを取材したり、鹿柵点検に同行したりしており、市のネット番組「まるいのTV」で報告、今月からは同番組の「ユーチューブ」(動画共有サイト)で配信する。
父の転勤でイギリス、広島、米・デトロイト市で暮らした。幼少の頃、イギリスの地方に住み、牧草地で遊んだ。小学校時代を過ごした広島では環境プログラムに参加し、川と牡蠣の関係に関心を持った。夏休みにはキャンプに参加し、自然が大好きに。米国での中高生時代はクロスカントリーに、帰国後、高校2、3年の御影高時代はバスケットボールに熱中した。
大阪大学人間科学部では、地域防災を研究。農村部の被災地に入り、支援するつもりが、たくましく、生きる力を持っている農業・農村に力強さを感じた。まず農業を知ろうと、4年時に丹波篠山の農家に1カ月滞在し、枝豆の収穫などを手伝った。「日が昇ると同時に活動を始め、体を動かし、お昼ごはんをおいしく食べ、日が暮れて一日が終わる生活が気持ち良かった」
半年後に再び、丹波篠山の同じ農家に滞在。「帰ってきた感がすごくあった。住もうと思った」。昨春、丹波篠山に移住し、農業を手伝っている。「ワクワクする集落づくりは住民自身がワクワクすることが大切。これから丹波篠山の魅力を享受するだけでなく、汗をかいてつくる側にもなりたい」。23歳。