地元高校への進学率向上に 路線バスルートを見直し PRポスターも作成

2021.12.12
地域

市教委が作成した市内3高校をPRするポスター

兵庫県丹波篠山市内の中学生の地元高校への進学率向上に取り組んでいる同市教育委員会は、より通学しやすい環境をつくるため、既存の路線バスルートを見直し、登下校時間帯に市内7方面と篠山鳳鳴、篠山産業の両高校を結ぶルートを整備することが決まったことを明らかにした。また、地元3高校をPRするポスターも作成。中学3年生が進路を決定する時期に入り、少しでも地元高校を選択肢に入れてほしい考え。ルート改正は来年3月からとなる。

時間帯は午前8時台と午後4時台。これまで両高校までのバスルートがなかった大芋、福住、後川地区は、篠山東中学校までのスクールバスに乗車し、同校で乗り換える。また今田地区からは両高校付近を通るようにルートを変更。古市地区からはJR篠山口駅で乗り換えできるよう時間調整する。西紀北と大山地区からは鳳鳴高も通るようにルートを変更する。

以前から「交通の便が悪く通学しにくい」という意見があったことを受け、市が路線バスを運行する神姫グリーンバスに協力を求め、ルートを見直した。

市内3高校をPRするポスターは、「高校行って何がしたい? それ、丹波篠山でできるで!」がキャッチコピー。3高校の生徒たちが、「私たちは、地元高校を選んでよかったです」と後輩に呼び掛けている写真を掲載した。ポスターは市内各中学校や公共施設、路線バス内、篠山口駅などに掲示し、地元高校への進学の機運を高める。

市教委は今年度、「丹波篠山の高校へ行こう2022」と銘打ち、高校の中学訪問や広報誌での情報発信のほか、3高校に30万円を交付し、高校を紹介する動画やチラシの作成などの魅力アップ事業を支援している。

丹後政俊教育長は、「これで全てが改善できるわけではないが、こつこつ一つずつ取り組んでいきたい」とし、「地元の高校に行っている生徒たちが、楽しく、充実した生活を送っていることを知ってほしい。ここで学んでよかったという空気がつくれたら」と話している。

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