蚕育て繭を収穫 「丹波布」技術認定者の女性 工芸作品や教育教材に

2022.07.11
地域

夫の正明さんと収繭する村山誠子さん=兵庫県丹波市青垣町大正町で

 国指定文化財、丹波布の技術認定者で、趣味で蚕を飼育している村山誠子さん(70)=兵庫県丹波市青垣町大正町=宅でこのほど、「まぶし」(蚕が繭をつくる場所)から繭をかき取る作業が行われた。「収繭」と呼ばれるもので、約2000個を収穫した。くず繭を、丹波布に使う「つまみ糸」にするほか、繭を使った工芸作品や、児童向け教育教材などに利用する。

 収穫した繭は、生糸にするほか、手で引っ張り、真綿にする。生糸にしない繭の一部を「つまみ糸」にし、自身の丹波布作品に使い、丹波布仲間に分けている。

西宮市展で入選した村山さんの作品「真綿と遊ぶ」(41㌢×134㌢)

 生糸や真綿を使った作品を製作。真綿をアカネ、コブナグサ、クリ、藍などの草木で染め、丹波布の技法で織った作品「真綿と遊ぶ」が、西宮市展の工芸の部で入選、7月10日から同市で展示される。

 さらに、児童の夏休みの自由研究、工作の助けにと、蚕飼育キット(500円)をこしらえた。繭をつくり始める直前の蚕と、まぶし、餌の桑の葉のセットを7月末に児童に渡す。8月17日に村山さん宅で繭から糸を引く会を開く。

 村山さんは元小学校教師。同布の技術を学ぶことと、幼い頃身近にいた蚕の飼育を再開するため、10年前に西宮市から帰郷。夫の正明さん(74)と工房「山里&丹ぽぽ」を立ち上げた。

 小中学生向けに、蚕や繭に触れる体験会を開いている。「蚕を飼ったことで、つながりができ、広がりが生まれた」と言い、さらに多くの人に蚕に触れてもらいたいと考えている。

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