氏子減・宮司の跡取り課題
7月上旬に行われた県内の神職と神社総代会との合同協議会で会長に任命された。県内約3840社の氏子総代の代表。総代会理事を1期3年、筆頭副会長を2期6年務めた。都市部以外での会長就任は異例。「県内一円から来られる理事や評議員さんと親睦を深め、総代会の発展に寄与したい」と話す。
現在、宮総代会の顧問を務める佐佐婆神社(畑宮)は、旧畑小学校区の10地区の氏神。秋の例祭で毎年、子どもたちが馬にまたがり、流鏑馬が行われることで有名。2007年、和田地区の宮総代、09年に同神社の宮総代会長に就き、18年まで務め上げた。県神社総代会では13年から理事を務めた。会合で神戸に何度も足を運び、昨年は函館での研修会、今年5月は東京での評議員会に参加。今年10月には札幌での総代会を予定するなど多忙を極める。「理事、副会長を計9年間務めてきたが、事務局の運営に沿ってうまく務めさせていただいた」と感謝している。
佐佐婆神社の秋の例祭「畑まつり」はコロナ禍で2年続けて神事のみとなり、まつりの象徴である流鏑馬は行われていない。「子どもの頃はだんじりがたくさん出て、参道にもずらりと夜店が並んでいた。太鼓神輿には2回ほど乗ったことがある」と振り返り、「コロナが収束して、まつりが盛大に行われれば」と願っている。
「老朽化する神社の修繕が必要な中、氏子が減少しているのが課題。また、宮司の不足も課題で、今後、跡取りの問題も見込まれる。新しい人材は都市部の大きな神社に奉職するので、地方の神社は特に厳しくなる。跡取りをいかに探すかが重要になる」。73歳。