兵庫県丹波篠山市の旧雲部小学校舎を活用した、里山工房くもべ内で活動する丹波木綿の制作グループ「丹波木綿の里くもべ」(山﨑登久子代表)が3月3―6日午前10時―午後4時、作品展「丹波木綿展―丹波木綿の縞今昔」を、同工房内の音楽室で開く。同グループが同市内で作品展を開くのは6年ぶり。メンバー3人が織った現代的なデザインの反物、着物や帯、かつて創作活動に励んでいた女性の作品、家で眠っていた着物など、100点ほどを展示する予定。入場無料。
しま模様の作品を中心に並べる。柄の見本帳「縞帳」も展示する。山﨑代表は「丹波木綿のしま模様の種類は無限大。時代が変わっても飽きないし、普遍的な美しさがある」と語る。
丹波木綿は、手作業で紡いだ糸を地元で採取した草木で染め、機で織る伝統的な技法から生まれる。江戸時代から伝わり、かつては女性が農閑期に家族の衣料用として使うために織っていた歴史がある。
作品展は、今と昔の作品のデザインを比較しながら、丹波木綿の魅力や歴史を知り、価値を見直してもらうきっかけになればと企画した。
また、作品展に向け、「家で眠っている丹波木綿がある人は、作品を持ち寄ってほしい」と呼び掛けている。寄せられた作品は展示する。「前回開催時には、捨てようとされていた丹波木綿を展示したところ、『こんなに価値があるのか』と気付かれた方もいた」という。