寄付の米や野菜を販売 障がい者働く飲食店 「来客増に貢献したい」

2023.07.30
ニュース丹波篠山市地域地域

みちくさの西井施設長(左)に野菜を寄付する河南さん。8月1日から直売市を開く=兵庫県丹波篠山市八上内で

兵庫県丹波篠山市東吹の河南靖彦さん(85)が寄付した野菜や米が、8月1日から月に2回、障がい者らが働く八上ふるさと館「喫茶みちくさ」(同市八上内)で販売される。河南さんは「毎日、日替わりランチを食べているが、ほんとにおいしい。働いている人たちも気持ちが良く、みちくさを応援したい」と一肌脱いだ理由を話し、来店を呼びかけている。直売は第1火曜と、中旬の火曜の午前11時から売り切れまで。

河南さんは3年前に妻が病気になり、施設に入所していることから、一人暮らしとなり、昼食を食べる所を探していた。安くておいしいランチが食べられるとあって、同店の日替わりランチのとりこになった。「ほんとにおいしい。働いているスタッフや、障がい者の接客も素晴らしい」と、応援したい気持ちが湧いた。食材をたまに寄付していたが、さらに定期的に野菜市を開くことで、みちくさの知名度を上げ、来客増に貢献したいと考えるようになった。

河南さんは菜園をしているものの小規模のため、「新鮮でおいしくて安い」とファンになった直売所「味土里館」(同市東吹)で米30―60キロ、野菜2―3万円分を毎回購入して同店まで軽トラックで運び、同店のスタッフが入り口近くに並べ、販売する。売り上げは全て同店の事業に活用される。

施設長の西井一彦さん(70)は「寄付いただく米や野菜を有効利用したい。支援していただいて本当に助かる。工賃の向上にもつなげていければ」と感謝していた。

河南さんは「私が動ける間は続けていきたい」と話し、子ども食堂開設への意欲も持っている。

営業は、午前10時―午後3時。日曜定休。NPO法人・みちくさが運営している。

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