栄養満点「山の芋」知って! 地域団体が28、29日直売所 ”危機”の特産に応援を

2023.10.26
地域注目観光

山の芋の栽培農家を応援する直売所への来場を呼びかける瀧山さん=兵庫県丹波篠山市吹上で

兵庫県丹波篠山市の岡野ふるさとづくり協議会地域振興部会が28、29日午前11時―午後4時、篠山城跡三の丸西広場(同市北新町)で、特産の山の芋や、山の芋の加工品を販売する「岡野ふるさと野菜直売所」を開く。減少の一途をたどる山の芋栽培農家の収益につなげることや、消費者にそのおいしさを知ってもらうことで、農家の生産意欲を維持しようというもの。同部会は、「山の芋は『特産』であることの危機にある。ぜひ味わってもらって、生産者を応援してほしい」と来場を呼びかけている。

岡野地区の山の芋栽培農家数は、2022年度で33戸。同部会は生産者を支援しようと、毎年、呼びかけに応じた農家の山の芋を買い取って販売している。

山の芋のほか、同地区の農家が考案した山の芋のナゲットとチップス(250円)を販売。いずれもサクッとした食感の後に山の芋の深い味わいが楽しめる。

また、同協議会と神戸大学、「丹波栗菓匠大福堂」(同市北新町)がコラボして作った山の芋の菓子「チョコベ」(500円)も用意。とろろを生地に練り込んだ軽羹(かるかん)にチョコレートをコーティングしたもちもち食感のスイーツで、チョコ、イチゴ、抹茶の3種類を販売する。

販売される山の芋のナゲットとチップス

山の芋は一般的な長芋と比べ、ナイアシンやビタミンB6、アミノ酸の多くが2倍以上含まれており、成長ホルモン合成の促進、免疫力の向上、高血圧抑制などにつながるとされる。

一方、栽培に手間がかかるため、農家の減少や高齢化に伴い、市全体でも栽培面積、収量ともに激減している。

同部会の瀧山玲子さんは、「食べてもらって、知ってもらって、栽培農家の収益につながれば。とろろ以外に食べ方が分からないという人も多いと思うので、これならできるという調理方法の紹介にもなればうれしい」と話している。

 

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