毎年1つ完熟パイン 挿し木を温室で栽培 南国の味「楽しみ」

2023.10.25
地域自然

食べ頃を迎えた鉢植えパイナップルと横谷さん=兵庫県丹波市氷上町で

家庭用ミニ温室で、趣味で鉢植えパイナップルを育てている横谷敏郎さん(72)=兵庫県丹波市氷上町=宅で、今年も果実がまっ黄色に色づいた。収穫までもう少し。挿し木から数えて3年目で味わえる。5月初めに松ぼっくりのような花が咲き、5カ月かかって完熟手前まできた。「舌を刺すような感じはなく、完熟は甘ったるいくらい甘い」と、南国の果物を味わうのを楽しみにしている。

果実の先端にできる冠芽を挿し木で増やせることを知り、4年前、遊び心で栽培を始めた。市内スーパーで冠芽付きの果実を買い、鹿沼土を入れた鉢に植えた。

地植えにした初年度は寒さで枯れた。植物園に栽培方法を尋ね、ミニ温室に暖房を入れて厳冬期も12、13度を維持し、越冬に成功した。「温かい方が良いだろうと、25度に設定していた。電気代が高くついた割に育たなかった。産地も冬は10度程度まで下がるそうで、寒暖差が必要と教わった」と苦笑いする。

1鉢に1株。1年目、2年目の株も育っており、来年、再来年も1つずつ収穫できる見通し。昨年、初収穫した果実の冠芽を挿したのが、1年目の鉢。収穫間近の果実の冠芽も3年後の収穫を期待し、植える予定。

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