篠笛と尺八楽しんで アーティストと教室生 「哀愁ある音色体感して」

2023.11.05
地域

演奏会「秋色一音」への来場を呼びかける山口さん(中央)と教室生=兵庫県丹波篠山市黒岡で

尺八・篠笛アーティストの山口整萌さん(45)と、整萌流一門の教室生による演奏会「秋色一音」が、12日午後零時半から兵庫県丹波篠山市沢田の小林寺で開かれる。丹波篠山教室は今年で節目の10年を迎えた。代表の山下敬子さん(50)は、「初めて篠笛に触れるきっかけになっているようで、リピーターもおられる。懐かしく、哀愁もある篠笛、尺八の音色を体感してほしい」と来場を呼びかけている。

演奏会には、同教室(6人)と、関西、関東の教室生計18人が出演。「Another Sky」(ANA・イメージソング)、「手紙」(アンジェラアキ)など二十数曲を披露する。ソロが中心だが、デュエットやトリオでの演奏もあり、他にはない見どころという。

また、関西で活躍するミュージシャン、井野アキヲさん(ギター)、浜野明浩さん(パーカッション)、森川笑里奈さん(チェロ)をゲストに迎え、和と洋が融合した、新しくもどこか懐かしい空間を演出する。演奏会終了後には、山口さんによる篠笛のワークショップもある(10人限定、500円)。

山口さんは海外でも高い評価を得ており、ピアニストの小瀧俊治さんと共に「ピアノ尺八INFINITY」を結成し、精力的に演奏活動を行っている。演奏会に向け、「洋楽器のゲストを迎え、和楽器を知らない人にもなじみやすい響きを聞いてもらい、和楽器を身近に感じてもらえれば。教室生が年々レベルアップする過程も楽しんでほしい」と話す。

丹波篠山教室は、山口さんの演奏に感動した市民が依頼し、2013年に始まった。月1回、指導を受け、民謡や童謡、Jポップ、洋楽など幅広く練習している。演奏会もおおむね年1回のペースで開いてきた。

地元の民謡の保存、普及活動にも取り組んでおり、25年開催の「丹波篠山国際博」に向け、海外からの観光客にも日本の楽器や音楽に触れてもらう機会をつくろうと計画していくという。

入場料500円。15歳以下は無料。

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