源氏絵巻6巻を展示 「光る君へ」で注目 16日に作品鑑賞会も

2024.03.15
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所蔵の「源氏物語」の絵巻全6巻を紹介する企画展=兵庫県丹波篠山市呉服町で

兵庫県丹波篠山市立歴史美術館(同市呉服町)で、NHK大河ドラマ「光る君へ」で注目されている源氏物語の絵巻物などを紹介する企画展「源氏物語―平安王朝の雅」が開かれている。同美術館は、江戸時代に描かれた「須磨の巻」「明石の巻」を3巻ずつ計6巻所蔵している。普段は一部のみを展示しているが、同企画展では全6巻を展示している。4月7日まで。

同美術館所蔵の巻物は、約7メートル(須磨2巻)―約11メートル(明石3巻)あり、華やかな色使いが色あせることなく、雅な王朝文化を伝えている。江戸時代後期に篠山藩12代藩主の青山忠裕の命を受けて制作されたもので、須磨で遭遇した嵐や、「明石の入道」との別れの悲しみなどが描かれている。

このほか、「源氏物語」を題材に、江戸時代に書かれた注釈本や、いわゆるダイジェスト本、さらには貝の内側に源氏物語の名場面が描かれた「貝合わせ道具」、香木をたく芸道「香道」に使われた「紋唐草蒔絵香道具」なども展示している。

同美術館は、「『源氏物語を見に来た』と、他地域で行われている同様の展示会を巡りながらピンポイントで訪れる方が多く、源氏物語がいかに愛されているかが分かる」としている。開館は午前9時―午後5時。月曜休館。

企画展「源氏物語―平安王朝の雅」に関連し、16日午後2―3時、同美術館でギャラリートークが行われる。元立命館大学文学部教授の中西健治さんを迎え、展示作品を鑑賞しながら解説してもらう。聴講無料(入館料は必要)。予約不要。

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