「どろんこキャラバン☆たんば」副代表 森島卓也さん(丹波市)

2024.04.07
たんばのひと

森島卓也さん

結んだ「つながり」大切に

東日本大震災で被災した福島県から子どもたちを招き、丹波市を会場に、夏に保養キャンプを開催している団体「どろんこキャラバン☆たんば」で、副代表兼ジュニアリーダーを務めている。子どもたちの遊びの内容を考えたり、全体のプログラムを構成したりしている。

2011年夏に始まった同キャンプの2年目から参加しており、資材の準備や子の健康状態のチェックなど、主に裏方を務める。

12年、丹波新聞が報じた同キャンプのボランティアスタッフを募集する記事を読んで応募。社会福祉法人みつみ福祉会の介護士で、法人内に被災地でボランティア活動をしたスタッフがいたこともあり、「自分にもできることを」という思いだったという。

初めて参加したキャンプで、衝撃を受けた出来事があったという。子どもが悲惨な被災体験を語ったことがあり、「福島では周りを気遣い、語ることができなかったと思う。それを丹波で話すことで、たまったものをはき出しているんだと感じた。子どもなりに震災を捉え、気を遣っていると思うと、こみ上げるものがあった」と振り返り、子どもたちだけを招いて開く保養キャンプの必要性を痛感したという。

キャンプで結んだ「つながり」が大事と考えている。毎年、福島県に足を運び、キャンプに参加した子の家族に会う。「出会いを大切にしたい」

今夏もキャンプを予定している。「今なお低線量被ばくを心配しながら生活している人がいるし、ストレスを抱えている子どももいる。安全に遊べる丹波で、キャンプを続ける意味は大きい」。38歳。

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