「食」で外国人客にPR 大阪の免税店に物産コーナー 観光協会がルート築く

2024.05.10
ニュース丹波市地域地域注目観光

丹波市観光協会の尽力で店の一角に設けられた丹波市物産コーナー=大阪市港区、大阪文化館・天保山で

兵庫県丹波市の同市観光協会が、大阪・天保山(大阪市港区)に先月オープンした免税店に会員の商品を納入するルートづくりに成功し、「丹波市コーナー」が設けられた。会員5事業所と同協会が商品を販売している。インバウンド、関西万博で来日する中国人を中心にした外国人に、食べ物で丹波市をPRし、誘客につなげる。

旧サントリーミュージアムだった建物「大阪文化館・天保山」。隣に「海遊館」、「天保山マーケットプレース」などがある。所有者は、日中文化グループ。建物全体が日本文化を体験できる施設で、同協会観光戦略室の中野浩明室長が、昨年4月から同グループとの人脈構築に努めて市の物産をアピールし、コーナー設置にこぎつけた。今年2月に天王寺公園芝生広場で開かれた「大阪春節祭」にも参加し、絆を強めた。

中野室長によると、同グループは、丹波に「自然の宝庫で、水がきれいで米がおいしい」というイメージを抱いており、それに合致するような有機米、有機野菜の加工品、日本酒、「丹波三宝」を使った加工品などを観光協会会員の商材から選び、先方に提案。やながわ、丹波たかみ農場、なかで農場、徳寿園、山名酒造と、市観光協会が納入業者になった。

中野室長は「市の物産を市内で売るのでなく、市外に商品を持って行き、丹波市を売り出せないかと考え、インバウンド客が集まる免税店で勝負したかった」と言い、「お土産にしてもらい、いい評価を口コミで広めてもらう。外国人に、食材を通じ、丹波市を発信したい」と力を込めた。

今後も、納入する物産の窓口を、観光協会が務める。

関連記事