兵庫県丹波篠山市内で水面に浮島のような巣を作り、卵を温めているのは野鳥の「カイツブリ」。雌雄のペアが真っ白な〝宝物〟を協力してはぐくんでおり、間もなくひながかえりそう。
成鳥は全長26センチほどで、季節的な移動をしない留鳥。潜水が大の得意で、小魚やエビ類などを食べて暮らす。
水草の「ヒシ」に覆われた水辺に巣を構えているペア。雌雄同色のため、父母はわからないが、一方が巣の上に乗って卵を温めている間、もう一羽は潜水を繰り返し、時折、巣を補強する草を運んでくるなど、一緒になって子育てに励んでいる。
ひなたちは頭や首に特徴的な白黒の斑紋があるなど特徴的。親がひなを背中に乗せたり、ひなたちが親の後を付いて泳いだりと、とても愛らしい光景を見せてくれる。
勝手に、「早くひなたちの姿を見せておくれ」と強く願いつつ、あまり凝視して子育ての邪魔をしてはいけないと、急いで現場を後にする。梅雨の雨や高温など、厳しい環境下でも必死で命をつなごうとするカイツブリの姿に、目頭が熱くなった。
無事に孵化した際には、少しだけ写真を撮らせてほしい。
【丹波新聞鳥部】(※コメント欄より、弊社の活動を命名していただきました)