兵庫県丹波篠山市今田町の山裾で、地元では「アカタケ」と呼んで人気がある食用キノコ「サクラシメジ」(ヌメリガサ科)の群生が見られる。
傘の直径は4―10センチほどで、高さは大きい物で10センチほど。名前の通り、桜のような薄ピンク色をしている。少し苦みがあるが癖はなく、歯切れがよい。
コナラやソヨゴ、コバノミツバツツジなどが混生する林で発生。直径約6メートルの環状(リング状)に生えており、その数約170本。
キノコが地面に円や弧を描いて生える現象を「菌輪」と呼び、英語では「フェアリーリング(妖精の輪)」などと表現される。
毎年この時期を待ちわびているという発見者の男性は(52)は、「今年の秋は柿や栗など木の実がほとんど実っておらず、キノコも期待していなかったので良かった。炊き込みご飯にしようか、煮物もいいね、いや天ぷらも捨てがたい」などと、小躍りしていた。