つきたての餅で7種のメニュー 餅菓子店が開店 夫婦が夢叶える

2024.12.28
丹波市地域地域注目観光

餅菓子を提供する「餅の神田屋」を切り盛りする米崎さん夫妻=兵庫県丹波市柏原町柏原で

兵庫県丹波市柏原町中心市街地の観光名所、木の根橋のそばに餅菓子店「餅の神田屋」(同町柏原)がオープンした。その日に蒸してついた餅で、きな粉や大福、おはぎなど7種のメニューを提供。神戸市から移住した米崎裕彦さん(27)、瑠里子さん(27)の夫妻が切り盛りしており、地域に愛される店を目指してリーズナブルな価格で展開している。二人は「地元の方に毎日のように来てもらえる店にできれば」と話している。

かつて古美術店だったたたずまいを残す店舗にオープン。店名は、裕彦さんの旧姓から取った。テイクアウトをメインに、購入した商品を店内の座敷(8席)で味わうこともできる。サービスでほうじ茶を提供している。

看板メニューは、5つ入りの餅が埋もれるほどにきな粉が入った「搗きたて餅」(税込400円)。この他、3日間かけて甘く煮た丹波黒豆が入った「丹波黒豆大福」(1個260円)、粒あんとこしあんがある「おはぎ」(同100円)、小餅(1個80円)、赤飯(300グラム500円)などがある。

粘り気と弾力がある佐賀県産のもち米「ひよく米」を使用。早朝4時から仕込みを始め、その日の気温や湿度、米の水分量などを見極め、餅をつく時間を調整する。看板の「搗きたて餅」は、柔らかさを維持するために特製の“蜜”にくぐらせる。

きな粉をまぶした「搗きたて餅」や大福、おはぎなどを提供

共に神戸市出身。裕彦さんは、同市内の和菓子店で4年間修業。二人で店を持つ夢をかなえるため、県内を中心に物件を探す中、現物件にひとめぼれした。丹波市は紅葉シーズンに訪れたことがあったと言い、「開店場所はロケーションを重視していて、『近くに神社があるといいよね』と話していたら、すぐそばに柏原八幡宮。木の根橋が守ってくれそうな感じもした」とほほ笑む。

パティシエの瑠里子さんは、実家が洋菓子店。ゆくゆくは、和洋のエッセンスを加えた菓子の提供も検討している。「一番は地元の方に喜んでもらえる店に。観光客には、丹波は良い場所と感じてもらえるような店づくりをしたい」と話している。

午前9時―午後6時(売り切れ次第終了。営業時間内に商品製造の時間を取る場合あり)。火曜定休。

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