兵庫県丹波地域の丹波・篠山酒造組会が11日、「新酒きき酒会」を丹波市商工会柏原支所で行った。加盟7社が吟醸酒、純米酒、普通酒27本を出品し、大阪国税局鑑定官室の辻博之・主任鑑定官(54)が、「香り、味のバランスが良く、おいしく仕上がっている」と講評した。
それぞれの蔵が新酒を持ち寄り、鑑定官に状態をみてもらうのと合わせ、杜氏らが互いの酒をききながら、今後の酒造りの参考にしたり、情報交換したりする場として毎年開いている。
辻主任鑑定官は、香りのほか、甘みやうまみ、ほどよい苦味などのバランスを確認。「近年の高温でコメが硬い年が続いているが、各蔵元がしっかりと工夫され、全体的に味わいがしっかりのっている」と話し、蔵元ごとに技術指導した。
狩場一龍代表理事は、「個別の技術指導で時間オーバーするほど各蔵元が熱心に指導を受けた。硬いコメに対する対策を共有でき、有意義だった」と話した。