満開を迎えている兵庫県丹波篠山市内の桜の木で、今年も〝犯行現場〟を捉えた。花びらではなく花を丸ごとちぎっては、ポイっと落としているのはスズメだ。
いたずらをしているわけではなく、桜の蜜がお目当て。スズメはヒヨドリやメジロのように細長いくちばしではなく、太く短いくちばしのため、花の根元からちぎって付け根にある蜜だまりをつぶしてなめている。
花粉をつけるわけでもないため、桜にとってはただ蜜をなめられるだけという意味で「盗蜜」と呼ばれることもあるそう。専門家によると、スズメが落とす程度の量では桜に害はないそう。
年に数日しか現れない「ぬすっ人」もとい、「ぬすっ鳥」。毎年撮影しているが、どこの桜でも取る行動ではなく、寝床や身を隠しやすい茂みの近くにある木を選んでいるように思う。
丸ごと落ちている桜の花を見かけたら、木を見上げてみてください。花を愛でつつ、かわいい〝犯人〟も愛でていただければ―。
【丹波新聞鳥部】(※コメント欄より、弊社の活動を命名していただきました)