「柏原の厄神さん」 として古くから親しまれている柏原厄除大祭が2月17、 18の両日、 柏原八幡神社 (千種正裕宮司、 丹波市柏原町柏原) と市街地一帯で開かれた。 一年の厄を払い、 福にあやかろうと各地から参拝者が訪れ、参道は人波で埋まった。
厄年を迎えた人らが厄除け祈願を受けたほか、 本殿前には参拝客が列をつくって並び、 神妙な面持ちで手を合わせていた。 また、 境内では甘酒の振る舞いがあり、 参拝客は冷えた体を温めていた。 3回鳴らすと運気が向上するという 「開運の鐘」 にも行列ができ、 辺りには夜遅くまで鐘の音が響いた。
尼崎から夫婦で訪れていた山川隆明さん (42) は 「厄年を迎え、 一番体に変調が来るとき。 家族の健康を願いました」 と話していた。 吉川綾音さん (崇広小2年) は 「九九が上手になりますようにとお願いしました」 と話していた。 41歳の厄年から毎年厄除け祈願をしている井口剛さん (66) =篠山市小原=は 「毎年来たおかげで大過なく過ごすことができた。 自分と家族の健康を願った」 と話していた。
18日午前零時には、 降臨した厄神 (やくがみ) らをもてなす神事 「青山祭壇の儀」 が行われた。 同大祭のメーン行事で、 深夜にもかかわらず多くの参拝客があり、 一切の明かりが消えた境内で古式ゆかしく執り行われる神事を見守った。
市街地では大祭に合わせて、 柏原特産の霧芋 (山の芋) を使った丼やそばの販売、 商店街内の10店舗に掲示されたQRコードを読み取ると福引抽選が1回できる催しなどもあり、 同大祭のPR文句のとおり 「三たん一」 のにぎわいを見せた。