厄介な竹をビジネスに 竹炭と竹酢液製造 「竹岡農園」と「みんなの村」

2013.04.11
ニュース丹波市

写真・竹炭専用の窯を作った竹岡さん (後列中央) と、 技術を伝えるために来丹した末廣さん (後列左端)

 兵庫県丹波市山南町谷川11区(笛路)で自然農法を営む 「竹岡農園」(竹岡正行代表)と、 木酢液の製造・販売などを手がける 「みんなの村」(同町南中、 前川進介代表取締役)が共同で、 放置竹林の竹を竹炭化する取り組みを始める。 竹を焼く窯を笛路に1基設置した。 2人は 「広がる竹林に困っている人の役に立て、 自分たちのビジネスにもつながれば」 と話している。

 前川さん (35) が、 「全国で問題になっている放置竹林が地元にもある。 地元で竹炭を焼こう」 と発案。 炭焼きの研究会で知り合った、 九州竹炭振興会会長の末廣勝也さん (74) =熊本県菊池市=に指導を仰いだ。

 2人は、 菊池市に末廣さんをたずね、 竹炭焼きのノウハウを教わると共に、 3月末から4月6日まで末廣さんを笛路に招き、 石やブロック、 ねん土で窯をこしらえた。 炭焼きは、 竹岡さん (28) が担う。 丹波市近辺で竹の収集を考えている。

 持ち込まれた竹を無料で引き取る。 有償で竹を伐採するビジネス展開も視野に入れている。 軌道に乗れば、 窯を増設する。

 竹炭は土壌改良材として販売するほか、 竹岡さんが農業に使い、 より付加価値の高い農作物の生産につなげる。 竹酢液は、 前川さんの会社で商品化をめざす。

 前川さんは、 「竹林を放置しておくと、 耕作地が減り、 人間が住む環境も悪くなる。 悩んでいる人の力になれれば」 と言い、 竹岡さんは、 「切った竹を、 費用を払って処分している人もいるが、 うちは無償で引き取る。 炭を焼くのに地元の人を雇い、 雇用を創出できれば」 と話している。

 問い合わせは前川さん (TEL080・3087・4720)。

関連記事