1972年に廃線になった 「国鉄篠山線」 の開業70周年を記念した事業を展開している市民グループ 「チームリボーン篠山線」 (松本剛代表) が篠山線の車両をかたどったパッケージの作製を企画し、 当時の篠山線6駅に近い店の商品を詰め、 10月1日から販売を始めた。 店を廃線ツアー客の拠点にしつつ、 地域経済の活性化を狙う。 現在は篠山口駅、 丹波日置駅、 福住駅の3駅のみだが、 今後、 6駅まで対象を広げる。
チームリボーンは、 2012年に 「篠山線廃線40周年記念シンポジウム」 を開いたり、 今年3月に丹波日置駅―村雲駅の間の北嶋集落付近にあるコンクリート橋跡で約6のレールを敷く体験会を企画するなどしてきた。 また、 一般社団法人ノオトと連携し、 今年3月と9月に廃線跡を巡るツアーを実施したり、 福住の民家で見つかった当時の8映像の上映会を催すなどしてきた。
チームリボーンは、 廃線跡ツアー客の休憩場所や食事場所の提供に加え、 各駅の魅力の付加価値を高めること、 地域経済への貢献などを目的にパッケージの作製を企画。 企画に賛同した、 「手作りケーキのお店アリス・篠山インター店」 (網掛) 店長の大江康児さんがパッケージ (横24、 高さ8、 奥行き9) を作製した。 パッケージには、 美しい篠山線の風景画を取り入れ、 そのまま置物として使えるようにした。
同店は、 「丹波茶と黒豆ケーキ」 「住山ごぼうのガトーショコラ」 「黒豆のフロランタン」 などの既存商品を詰め、 「篠山産焼き菓子の詰め合わせ」 (1500円) として販売している。 このほか、 丹波日置駅近くの里山旬菜料理 「ささらい」、 福住駅に近いイタリア家庭料理店 「トラットリア・アル・ラグー」 でも、 それぞれ篠山線パッケージに入れた詰め合わせ商品を販売している。
また、 篠山線パッケージには、 各駅の駅舎や駅名板をかたどったカードを入れ、 各店の独自性を出した。
このほか、 廃線ツアーで、 駅跡が分かりにくいとの意見が出たことから、 当時と同じデザイン、 大きさの駅名板をノオトが作製した。
松本代表は 「今後、 廃線跡のガイドマップやブックを作成するなどして、 廃線跡やその周辺の魅力を発信していきたい」 と話している。