味間地区まちづくり協議会 (西田幸夫会長) は、 同地区に生息するメダカを増やす取り組みをスタートさせた。 メダカを各家庭で飼育してもらい、 繁殖させて、 再びもといた水辺に放流する。 メダカを通して、 地元の自然に関心を持ち、 環境保全に向けた活動を展開することで、 地域交流の促進につなげていきたい考えだ。
来年1月下旬から2月初旬ごろに 「メダカの会」 を発足させる予定。 それに先駆け、 18日、 四季の森生涯学習センター東館内の同まち協事務所で、 西田会長らが飼育してきた味間産メダカの譲渡会を開いた。 事前の呼び掛けで集まった同地区の住民約10人にメダカを手渡した。
残った約200匹のメダカは、 来年、 理科の授業でメダカの生態について学ぶ味間小学校の4年生の手で、 この日、 同校脇を流れる住吉川に放流したほか、 数10匹を同校の水槽で飼育することにした。 児童たちは川岸にずらりと並び、 バケツに入った体長2―4のメダカをゆっくりと川に放流。 勢いよく泳ぐ姿を見て、 「俺が放したメダカ、 元気に泳いどるー」 「行ってらっしゃい」 「元気でねー」 などと声を掛け、 はしゃいでいた。
森ヤフミ君は 「大きく育った姿をまた見たい」 とほほ笑み、 鈴木空さんは 「地元の川にメダカがいっぱい増えて、 自然豊かな場所になってほしい」 と願っていた。
同まち協では、 ひと昔前まで同地区内の小川や水路で普通に見られていたメダカが激減している現状を憂慮。 環境省の絶滅危惧種にも指定されていることなどから、 繁殖させて保護していくことを計画した。 遺伝子のかく乱を防ぐため、 増やしたメダカはもといた場所に放流する。
「篠山市生物多様性促進活動補助金」 の助成を受けて取り組む。 「メダカの会」 発足後は、 メダカの生態や飼育方法、 環境などについて学ぶ勉強会を計画しており、 来年度からは、 味間小5年生の理科の授業とリンクさせて行っていくことも視野に入れている。