空き家改装し史料館 明治―昭和の生活道具 篠山市波賀野新田の今北さん

2015.08.23
ニュース丹波篠山市

明治から昭和中頃にかけての生活道具などを展示した「古市村民芸生活史料館」への来館を呼びかける土居夫妻=兵庫県篠山市古市で

8月24日は地蔵盆―。兵庫県篠山市古市集落とその一帯で行われる地蔵盆では、毎年、地域住民が趣向を凝らした催しものを企画し、行事を盛り上げている。今年は、篠山市波賀野新田の今北哲治さん(75)の一家6人が、JA丹波ささやま古市支店跡横の町屋の蔵を改装し、明治から昭和中頃にかけての生活道具を展示しようと準備を進めている。その名も「古市村民芸生活史料館」。今北さんの娘、土居摩希さん(43)と夫の真二さん(37)は、「かつて宿場町だった古市の“懐かしいもの”をのぞきに来てもらえたら」と来場を呼びかけている。開館時間は午後5―8時。入場無料。

展示場となる町屋の蔵は2階建てで、1934年に建てられたもの。骨董好きの今北さんが、古市や市内をはじめ、関西一円から“古いもの”を収集。唐箕(とうみ)や足踏み脱穀機、欄間(らんま)や襖絵、火鉢、ながもちなどの大きな物から、謄写版(とうしゃばん=ガリ版)や蓄音機、陶器製のこたつ、オール金属製の扇風機、電気のなかった時代の氷で冷やす冷蔵庫など、懐かしい生活道具が所せましと並ぶ。

今北さんは昨年春、空き家だった町屋を購入。骨董品を保管、展示する場として蔵の改修工事を進めてきた。当日は、土居夫妻が生業としているたこ焼きなどの屋台販売もある。土居さん(TEL080・1510・5273)。

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