幸世の水、一部地元へ 「氷上中央」から融通 水道問題で市が運用案

2016.01.17
ニュース丹波市

 氷上町幸世地区住民が、水道水を青垣地域から受け、地元の桟敷水源の水を春日地域に送る配水計画に反対している問題で、丹波市は1月15日の市会産業建設常任委員会で同地区に桟敷の水を一部配水する運用案を示した。青垣から水を受け、桟敷の水を春日に送る点は変わらないが、幸世に氷上中央浄水場から水融通するほか、春日町内で新たに水融通することで、桟敷から送る量を減らし、地元へ配る水を確保したかたち。運用上、原水にマンガンを含んでいる東芦田新水源は使わない。14日には同地区自治会長会に説明。各自治会長が、2月末をめどに意見集約する。

 

運用案(水量はいずれも1日あたり)=図参照=は、西芦田浄水場からの1314立方メートル、桟敷水源の533立方メートルに加え、新たに氷上中央浄水場から135立方メートルを融通し、計1982立方メートルを確保する。幸世地区の過去5年間の平均配水量は1288立方メートルで、694立方メートルの余力も生まれる。また、春日町大路地区の三井庄浄水場(三宝ダム)の配水区域(7集落)に、新たに鹿場地区を加え、83立方メートルを水融通することで、大路全域をカバー。幸世から春日へ送る水を減らした。

新水源は、災害などの緊急時には使用するとした。

「西芦田」からは沼、小谷、鴨内、日比宇、伊佐口、香良、絹山、井中、御油へ、「桟敷」からは桟敷の一部、南油良の一部、北油良、氷上の一部、大塚病院へ、「中央」からは氷上の一部、南油良の一部、桟敷の一部、賀茂全域へ配水される。

春日地域へは、氷上地域の3つの浄水場から計3017立方メートル(氷上中央=880立方メートル、氷上南=1210立方メートル、桟敷=927立方メートル)が配水される。

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