高座神社(兵庫県丹波市青垣町東芦田、梅只敏幸宮司)で、江戸時代からある手水鉢を利用した水占いを取り入れる。正月から使い始めるのを前に12月20日に入魂式を行った。氏子らの尽力で参道が整備されるなど、歩きやすくなった龍王水神社の池から水を引いており、水占いが話題を集めそう。
社務所前にある、寛延2年(1749)に権左衛門という人が奉納したと書かれた直径約80の舟型の手水鉢を活用する。 今年の正月に設置した巨大おみくじの筒からくじを引き、水に浮かべると吉凶が表れ、恋愛、商売、学問などの項目ごとに説明の文字が浮かび上がる仕組み。
蟻の宮とも呼ばれる同神社。水不足のおり、境内の蟻の導きで、水源とされる池にたどりつき、干ばつを乗り越えたという言い伝えが残る。池のほとりに龍王水神社をおまつりしており、縁起の良い水を利用し、水占いを始めることにした。
梅只宮司は、「おみくじを引いて、神様の水で導かれる運を開いてほしい」と話している。筆頭総代の小寺昌樹さんは、「先人から奉納された手水鉢を蘇らせることができた」という。
京都の貴船神社で行われている水占いが知られているが、近隣では珍しい。