丹波地域 過去22年で積雪最多 交通乱れ生活に影響

2017.01.19
ニュース丹波市丹波篠山市

【丹波市】市消防本部で51センチ、遠阪峠76センチ

小型除雪機や雪かきスコップを手に人海戦術で除雪をする住民たち=兵庫県丹波市青垣町西山で

1月14日から16日にかけ、丹波地域は大雪に見舞われ、青垣町遠阪の遠阪峠で積雪が一時76センチに達した。丹波市消防本部(柏原町母坪)では51センチを観測。氷上郡広域消防本部が発足した1980年以降、1995年12月の60センチに次いで、2番目の積雪だった。スリップし、動けなくなった車の立ち往生が頻発し、JR福知山線も運転見合わせや列車遅れが続いた。道路も国道で一時通行止めになるなど、市民生活に大きな影響が出た。

丹波、篠山両市の小中学校、高校は16日を臨時休校(一部は17日も)した。臨時休業する事業所もあった。

丹波市では16日、春日町朝日の国道175号が倒木のため片側一車線通行になったほか、奥野々トンネル近くで大型車が道をふさぐなどした。

同市青垣町遠阪の国道427号と同429号榎峠(福知山市との境)で一時通行止めになった。

JR福知山線(篠山口―福知山間)は15、16日、100本以上で運休、到着遅れが発生した。

丹波市の農業共済担当によると、ビニールハウスの倒壊が13戸、26棟あった。春日が5戸15棟、市島も5戸7棟と山東地域で被害が目立った。

このほか、住宅や倉庫の屋根の一部が壊れるなどの被害が出た。有害鳥獣防護柵も破損した。

 

【篠山市】市消防本部で40センチ スリップ事故多発35件

民家が密集して日陰になる商店街では雪がなかなか解けない。学校が休みになった子どもたちも精いっぱい雪かきを手伝っていた=兵庫県篠山市二階町で

1月14日から16日にかけて断続的に降り続いた雪の影響で16日、観測機器が設置されている篠山市消防本部(同市北)で最大40の積雪を記録した。また、丹波土木事務所によると、篠山市藤坂で同日、53センチを記録した。同消防本部によると、積雪量が40センチ以上の大雪は22年ぶりという。1993年2月と翌94年2月に40センチを記録。95年12月には、観測を開始した80年以降、最大となる75センチを記録している。

雪の影響で、市内では車のスリップ事故なども多発。14日午前零時から17日午後5時までに35件発生した。事故のほとんどが、スリップしたり、止まりきれずにガードレールや前を走る車に追突するというもの。けが人はなかった。

また、大型車両のスリップによる通行止めも発生。15日、路面凍結によりトレーラーや大型トラックが横滑りして道をふさぎ、同日午後9時21分から篠山市安田の安田西交差点から大阪・能勢町の新砂原橋交差点までの約10区間(国道173号)と、安田西から京都・園部町の南八田峠までの約8区間(国道372号)がそれぞれ通行止めとなった。372号は翌16日午後7時に、173号は17日午後4時に通行止めが解除された。

16日には、大型トラックがスリップして立ち往生したため、同日午前1時44分―午後7時までの間、篠山市藤坂から京都・京丹波町の和田交差点までの約8区間(173号)が通行止めとなった。しかし通行止め解除後の17日、同区間で今度はトレーラーが立ち往生し、同日午前8時20分から、再び通行止めに。同日午後6時半、解除された。

篠山市内のすべての幼稚園、小・中、高校は16日、休校の措置をとった。17日は、今田、味間、篠山の各小学校と幼稚園、味間認定こども園、たき幼稚園を除く全学校が休校した。

関連記事