ドローンで意表突く
ドローンを使って風景などを撮影するプロの空撮アーティスト。3次元の世界を紹介するため東奔西走する。
産業用無人ヘリコプターのインストラクターを経験。5年前から小型カメラを搭載したドローンの空撮を始めた。ラジコンヘリ30年のキャリアを生かし、様々な現場に足を運ぶ。
「地上すれすれから150メートルの高さまで、垂直、水平、斜めなど自由自在に機材を操ることができるので、有人ヘリからも撮影できないような面白い写真を撮影できる。人の笑顔までとらえられますよ」とほほ笑む。
最近、テレビ局の仕事のロケで、刑事ドラマのラストシーンを撮影。署長役の北大路欣也さんが車を運転する横顔のシーンをアップで映したかと思うと、車が去っていく後方からの映像に早変わりする。
同じような撮影技術は恐竜化石が発見された篠山層群のプロモーションビデオ撮影にも使った。歩く女性を正面からとらえたと思いきや、突然上空から全体の景色が目に飛び込む。「意表を突く技を展開できるのがドローンの魅力。篠山層群でいえば、晴れの日よりも柔らかい陽光の曇りの日の方が地層を鮮明に映せる。天候や撮影ポイントを選ぶのもカギ」という。
黒井城跡で開催の「ようこそお茶の国丹波へ」プレイベントで、甲冑姿の武将のお茶会を撮影し、話題になった。丹波の森フェスティバルで、子供向けドローン体験も開催し、安全な操作と面白さを伝えるなど、地域イベントに呼ばれる機会も増えた。
「機材の性能もよくなり、滞空時間も伸びたが、良い写真には、センスが物をいう」と言い、様々な現場で腕を磨く。