地域消防での長年の功績を称え、 「消防庁長官表彰功労章」 を受章した柏原町消防団長。 今年度の受章者は、 県下では2人、 全国では170人で柏原町では初めて。 1967年に入団。 93年から団長を務め、 5期9年目。 6分団260人を率いる。 丹波ブロックの代表として、 県消防協会副会長も兼任する。
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「消防団OBや現役のみなさんの推薦で団長をさせてもらっている。 章は一人でもらったものではなく、 1市6町の代表でいただいたという気持ち。 また柏原は、 自主防災組織が全集落で整い、 議会も協力的で感謝しています」
「若者が活動しやすいようにと、 98年にハッピを廃止して作業服に改め、 昨年末に新しくジャンバーも作りました。 帽子も廃止し、 ファイヤーキャップに変更。 若者に好評を得ています」
「これまでは町内の火災に全団員が出動していたのですが、 昨年から区分出動体制に変えました。 6分団をA・B2班に分け、 A地域で火災があった場合にはB班は待機。 火災現場の状況を見て、 必要がなければB班はその場で解散します。 職場にすぐ戻ることができるので、 団員に喜ばれています。 ちょっとした火災に全消防車両が出動し、 ごったがえすこともなくなりました。余分な燃料なども使わずに済むので経済的です」
「一番大切なのは、 団員相互の信頼関係。 一団員ともいろいろ話をし、 気になることがあればすぐに解決するようにしています。 団員どうしのトラブルなどもいち早く聞きつけて仲裁に入ります」
「自分たちのまちは自分たちで守るというのが地域消防の基本。 財政難による予算削減という厳しい面もありますが、 今後は、 合併を見据えて6町の団長とよく話し合い、 市団がうまくいくように考えていきたい」
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これまでに県知事永年勤続功労章、 県知事功労章、 消防長官永年勤続功労章、 日本消防協会長勤続章を受章した。 好きな言葉は 「滅私奉公」。 35年にわたる消防歴の間には、 家族サービスや仕事を犠牲にしてきたことも。 持ち前の明るさで、 変革期を迎える郡消防をリードしていってほしい。 柏原町柏原。 建設業、 池田組社長。 55歳。 (J)