丹波市青垣町で先月開かれた田舎暮らし支援のイベントに参加。

2006.12.27
丹波春秋

丹波市青垣町で先月開かれた田舎暮らし支援のイベントに参加。山菜採りの班で都会の人たちと一緒に田んぼの畔や山すその道を歩き、地元の女性たちが揚げて下さったてんぷらに舌鼓を打った。▼中でも忘れられないのは、初めて口にした「コシアブラ」。タラノメを一皮むいたような整った形と鮮やかな色で、一段と香りがあり、えもいわれぬ味。アクを嫌う人もいるかも知れないが、筆者には癖になりそうだった。▼前日から用意されていたので木は見なかったが、タラノメと同じウコギ科のずっと背の高い木で、会場付近の山にたくさん生えているとのこと。同じ仲間の「タカノツメ」も珍しく、またノビルを生で味噌をつけてかじると、缶ビールが恋しくなって仕方なかった。▼この日味わった山野の恵みは20種近く。案内してくださった春日町の山崎さんは、数年前に夫妻で西宮から移住してきた人。「これはこの部分が食べられる。こちらは似ているけど毒」と実に詳しく、都会のお客さんらは野生の妙味に敬服すら抱いたようだった。▼これぞまさに丹波の「お宝」。しかも、無尽蔵にあると言ってよい。この自然の中でそれを味わってもらうのが、大きな『売り』と、改めて痛感した。筆者も来シーズン、コシアブラやノビルくらいは自力で探せるように精進したい。(E)

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