恐竜化石を観る

2007.01.18
丹波春秋

恐竜の骨の化石が見つかった山南町の現場に行った。旧水力発電所のレンガ造りの建物のすぐ下の川べり。えっ、こんな所に?これまで何度も通ったことのある場所だ。でも自分なら、たとえ目の前に化石が飛び出していても気付かなかっただろう。▼三田の博物館で八十■の肋骨を見て、一段とリアル感が増した。「血道弓」という聞きなれない骨の名前も、根元が二つに分かれていて、なるほどここを尻尾の血管が通っていたのかと納得。それにしても太い血管だ。▼館の出口に展示してあったマンモスの全体像のレプリカは、仰ぎ見るほどに巨大だったが、これでも体長は六■ほど。丹波の恐竜は十数■というから、とてつもなくでかい。▼映画「ジュラシックパーク」に登場したジュラ期の恐竜は、どう猛な肉食だった。今回、白亜紀のティタノサウルスは、時代は少し下がるものの、草食なのがいい。でも、これだけの図体を維持させるだけの木や草が茂っていたとは、当時の森林は一体どんなだったろう。▼ティタノサウルスが地球を闊歩していたのは一億四千万から一億二千万年前。気が遠くなるほどの昔だが、それでも、地球の誕生以来の時間を一年に見立てれば、ようやく十二月二十日頃。現在の■支配生物■人類など、新参者もいいところ、大晦日になってからだ。改めて地球の悠久さを思う。 (E)

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