ニッポン!ニッポン!

2007.01.29
未―コラム記者ノート

 日ごろはプロ野球一辺倒だが、さすがにサッカーW杯の日本代表の試合となると無関心ではいられない。取材をかねて篠山市内の居酒屋に出かけた。後に残っているクロアチア戦、ブラジル戦がともに厳しい試合になりそうなので、オーストラリアには勝って欲しかったが、残念ながらそうはならなかった。 終了後、観客は意気消沈してしまったが、それでも「まだ次がある」とすぐにニッポンコールが起こった。空元気を振り絞っているのは明らかだったが、とにかく大きな声を出すことに意味があったように思う。 へとへとになって悔しさを発散させて心と体を空っぽにすれば、そこに次の鋭気が入り込んでくる。張り上げた声はテレパシーみたいに海を越えて、敗戦で呆然としている代表イレブンを励ますかもしれない。いや、ありえない話だが、そうやって「自分たちが支える」という気持ちを示すことが、国を代表して試合している選手たちへの礼儀だろう。まだ試合は続くのだから。 勝負は最後まで分からない-。3月のワールドベースボールクラシックが、本当にそうだった。だから、W杯もまだまだいける。(古西広祐)

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