「土の人・風の人」

2007.01.29
未―コラム記者ノート

 春日地域の各集落の公民館長らが集まって、一年間の取り組みを考える「春日地域自治公民館活動交流発表会」。代表者らが今年度の活動について発表したあと、篠山市桑原で地域づくりに取り組む上田英樹さんが講演を行った。 上田さんの話の中で興味をひいたのは、桑原はまだ徒歩がおもな移動手段だったころ、同じ篠山市内の村と同じくらい、丹波市春日町野瀬などと交流が深かったという話だ。 私の実家は篠山市栗柄だが、地元の人から「お嫁さんは桑原や、野瀬から来ることが多かった」という話を聞いたことがある。今はそう意識はしないが、三つの村の間にある深いつながりを考えると、感慨深い気持ちになった。 最後に上田さんが話されたことに「土の人」、「風の人」というのがある。「土の人」は地域に住む人で、「風の人」とは地域を訪れ、また去って行く人のこと。中にいてはそこの魅力に気付けない。地域づくりには、外部からの視点が重要だそうだ。 とはいえ、まずその風を呼び込むためにも、土自身が自分の土地をしっかり見直さなくては。かつての交流の話を思い出し、そう考えた。(西澤健太郎)

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