水道の統一

2007.01.29
未―コラム記者ノート

 現在は5.5倍ある料金格差を是正し、「安全な水を安定供給する」という考えで、丹波市が水道施設整備のあり方を検討している。中間報告によると、給水人口の6割が「何らかの施設整備が必要な」地域に住んでいるとのことだった。6割分の施設を整備するとなると、費用も時間も相当かかりそうだ。 取材をするまでは「すぐにでも管をつないで青垣や氷上から、水不足の春日に送ればいい」と考えていたのだが、そう簡単にはいかないようだ。水道事業は旧町でそれぞれ、自町分の水をまかなうことを目的にしており、それ以上の能力はないのだそうだ。 国はこれまでより高い安全基準を求めており、基準に合致する施設、設備を整えていかざるを得ない。こうなってくると、新しい水源を設け、そこに高い安全性を備えた処理場を作る以外にないように思う。 安全性、安定性の統一に関係し、当然、料金問題も浮上する。これからお金を使って整備を進めるのだから、全体でみると、今の水準より値下がりすることはあり得ない。「安全の代価」が一体いくらになるのか、今後の議論を待ちたい。(足立智和)

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