牛舎館

2007.01.29
未―コラム記者ノート

 小さいころから歴史が好きだったせいか、古い建物や道具など、目立たなくても歴史を感じさせる物には心ひかれるものがある。 春日町にこのほど開館した「牛舎館」は、昭和30年ごろに建てられた牛舎を改装し、物置きに仕舞われていた農機具などを展示するもの。取材しながら、昔使われていた展示品の数々を興味深く見学した。 できるだけ手を加えず、そのままを展示するのがねらいで、牛舎のツバメの巣がそのまま残されているなど微笑ましい。 足踏み脱穀機や蓑傘、大八車や大福帳など展示品も多岐にわたっており、ひと昔前の農村をしのぶことができる。中でも一番驚いたのが嫁入り籠だ。 お嫁さんが婿の家に来るときに乗るもので、ほぼ完全な形で残っていた。今まで様々な資料館へ行ったが、実際に使われていたものを目にしたのは初めてのことだった。 聞けば、全て捨てるつもりだったそうだが、よく思い直してくれたと思う。みなさんの家にも、もうすぐ捨てるつもりの物はありませんか。見る人が見ればとび付くお宝かも知れませんよ。(西澤健太郎)

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