青垣グリーンコーラスが設立20周年にして、初めてのリサイタルを15日に開く。取材に伺ったが、2時間の練習中、一度の休憩もはさまず、歌いっぱなし。平均年齢50歳を超えているおば様方のパワーに圧倒された。 中でも一番元気なのが、指導者で指揮者を務める宮本幸代さん(72)。学校の事務職員として働いていた宮本さんは、定年退職を機に大学で声楽などを学び直した情熱の持ち主。熱い思いに引っ張られ、会員たちも奮起している。 楽曲も難易度が高く、一般的なママさんコーラスとは趣を少し異にする。そんな中で、すっと耳になじんだのが「そんなお婆さんならわるくない」。明るいルンバ調のナンバーで、以前歌った曲の再演だ。「日曜たんびに孫が来る、メザシみたいに並んで来る」、「働き者でひげが濃く、かわいい嫁と並んで来る」と、孫や息子の成長に目を細める、お婆さんの幸せをユーモラスに歌う。 会が発足した当時は母親世代だった人たちも、今やほとんどが孫がいるお婆さん世代。しかし、歌声は、枯れることなく、若々しい。出演者も聴衆も、幸せを感じるリサイタルになればと思う。(足立智和)