戦国武将・明智光秀を主人公にした来年のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」を地域活性化につなげようと、光秀に落とされた国史跡・八上城跡がある兵庫県丹波篠山市でこのほど、城跡がある高城山のふもとで山頂の樹木伐採整備や駐車場の完成を記念したイベント「八上城へいざ出陣」が開かれた。八上城主だった波多野氏の家紋が付いた甲冑に身を包んだ子どもたちも参加。「えい、えい、おー」と元気な声をあげた。
おひざ元の同市八上地区の住民でつくる「八上城麒麟がくる委員会」(小野健二委員長)、市大河ドラマ推進委員会(丹後政俊会長)などの主催。
市は今年7―9月にかけて、山頂の樹木を伐採し、見晴らしをよくしたほか、登山口近くに約20台収容の駐車場を整備した。
イベントには関係者や一般登山客ら約60人が参加。光秀に敗れた八上城主の波多野秀治に扮した平野斉副市長や八上小学校の5年生6人が甲冑姿で参加。丹後会長が、高城山の歴史を紹介し、「(徳川家康が普請した)篠山城ができるまでは、ここ八上が中心だった。誇りを持って」と児童たちに呼びかけた。
その後は参加者全員で「えい、えい、おー」とかちどきを上げ、それぞれに山頂めざして出発した。小野委員長(42)は、「今後も地元の人たちによるガイドを養成したり、周辺のハイキングなども計画していきたい」と話していた。