躍動の春に

2007.02.01
未―コラム記者ノート

 1年のうちで2回、気持ちをリセットできる時期がある。1回は元旦、もう1回が4月だ。1月1日がしいんとしたそれならば、4月は心が踊るような躍動的なそれと表現できるかもしれない。 春の好季節に合わせてさまざまなスタートを設定している日本では、子どもたちには、進級、進学、クラス替えという一大事があり、社会人には、異動に伴う新しい仕事と出会いが待っている。 行政のニュースを集めるため、役場にはしょっちゅう顔を出す。新年度を迎えた庁舎内を回ると、課長さんたちの配置も変わり、いつもとは違う空気を感じた。行政の仕事は年度の区切りが大きく、リフレッシュする要素も多いのではないだろうか。 また各学校では入学式のシーズンを迎え、ひと回り小さな児童、生徒、学生に入れ替わる。新入生たちは、それぞれ新たな決意を胸に、希望に燃えた目をしているにちがいない。 ある高校に新しく赴任された校長先生の話が印象に残った。「この学校の教師、生徒であるという誇りを持ち、『いきいきと明るく』やってほしい」。調子がいい時は自然とそういう態度になるけれど、心がけて振舞うことで、いい結果を生むことが少なからずあると思う。桜咲く春に実感した、新鮮な気持ちを忘れずに過ごしたい。(徳舛 純)

関連記事