18日号で6町の今後の財政見通しを試算した。試算上、支出が収入を上回る町が、ここ2、3年のうちに出てくることや、支出が収入を上回らないまでも、町長が自由に使えるお金が減り、どの町もこれまでのようにはいかなくなることを感じてもらえただろうか。 支出が収入を上回る町と上回らない町の差は、「経費の伸び」だ。支出が収入を上回る町は、行革の取り組みが不十分なのではないか。 経費の一つに借金返済にあてるお金がある。大きな施設を作る際は通常、借金をする。3年なり、5年なり利息だけ払い、その後元金を返すのが一般的だ。利息を払っている間はいいが、元金返済が始まると、返済費用が多額になる。18日号の試算では、1998年から2000年にできた施設の借金返済費はそう多く経費に含んでいない。もちろん、去年、今年の分も含んでおらず、試算より実際の経費はさらに伸びていると予想する。 収入は容赦なく減る。一年前には考えられなかった速さで財政は厳しさを増している。今抱えている借金を住民サービス低下を招かずに返せるのか。今行っている、もしくは行おうとしている建設事業の借金を返せる見込みはあるのか、調べたい。 将来へのツケを増やさないために、現情勢を踏まえた財政計画と事業計画の見直し、見極めを提案する。(足立智和)