貴重な体験

2007.02.01
未―コラム記者ノート

 今年も丹波で「トライやるウイーク」が始まった。中学二年生が地域に入り、さまざまな体験活動をしている。 今年度から学校週五日制が完全実施され、授業時間数が減っている中、“一週間も”学校から離れるわけだから、授業の遅れや学力低下を心配する声もあるかもしれない。また、逆に言えば“たった一週間”のなかで、いかに自分のやりたいことや知らなかったことに出会えるかどうかが重要になってくる。そんな長いようで短い一週間を、ぜひ有意義なものにしてもらいたい。 篠山ではまず、西紀中学校が先頭を切ってスタート。初日の三日に、牧場の仕事を体験している三人の生徒を取材した。作業の感想をたずねると、一人が「牛のフン掃除はにおいがきつくて大変だった」と言う。牧場の方は「正直でええわ」と笑っておられたが、こういう体験こそが、普段できない貴重なものなのだと思う。 わが社には春日中の生徒が実習に来ている。篠山や氷上でほかの生徒たちのトライやるの様子を取材して記事を書き、レイアウトや校正を体験中だ。その記事は後日、本紙で紹介するが、「中学生の方が上手に書いているな」なんてことを言われることのないよう気合を入れて、一つ一つの取材を中学生と同じように“貴重な体験”として取り組みたい。    (坂本守啓)

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