絵本とヨーロッパ玩具の専門店代表、岩城敏之さんのお話を聞いた。実家が「おもちゃ屋さん」で、跡を継ぐことになり、遊びや子育てについて深く勉強された。3人の子どもがおり、今はじいじとして孫とかかわっておられる。
講演会は柏原・山南子育て学習センターの主催だったので、参加者は就学前の小さい子がいるお母さんたち。岩城さんは「自分の子どもを囲い込んではだめ。子育てのベテランたちの力も借りながら、我が子も周りの子もみんなで育てて、もれなく賢い人材にして」と呼びかけた。
3歳の娘を見て、周りの子の影響の大きさやかかわりの大切さを実感している。娘が特に近い存在として感じているのが同じ集落の子どもたち。絵を描くといつも登場するし、一緒にいると少し年上の子たちにくっついて楽しそうに真似ばかりしている。
「地域で子どもを育てる」。よく耳にするフレーズだが、子どもどうしが大きく影響し合うわけだから、地域の子どもみんなをよい方向に育てようとすることは、自分の子のためにもなる。岩城さんのメッセージと実感がつながった。(古西 純)