さよならチャッピー

2015.11.21
未―コラム記者ノート

 18日の夜、愛猫が死んだ。「グウゥ」「ハッ」という音を伴う呼吸を続け、最後は3回背伸びをしておしまいだった。18年と半年を生きた黒い雄猫、チャッピー。
 8月ごろから歩き方がヨタヨタとした感じになり、「年を取ったなあ」と家族で話していた。しかし、食欲は相変わらず旺盛で、死ぬ4日前まではいつも通りにえさを食べ、愛嬌をふりまいていた。その後、ガタガタと一気に弱った。
 わが家では、これまでペットがいなかった期間はなく、常に複数匹の犬や猫と暮らしてきた。だから、幼いころからペットの死に際に何度も立ち会い、別れには慣れているはずだったが、今回はつらかった。
 阪神淡路大震災での被災体験を引きずり、落ち込んでいた当時、交際中だった妻が、気晴らしにと飼い始めた。結婚し、妻と一緒にわが家にやって来た。人生が思い通りに進まず、もがき苦しんでいた時期にはいつもそっと寄り添ってくれ、仕事の愚痴もずいぶん聴いてくれた。幼い娘や息子の良き遊び相手にもなってくれた。大切な家族の一員だった。(太治庄三)

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