昨年末、散在していたパソコン内のデータを整理していて、これまでに書いた記事本数が6000本を超えていることに気づいた。記名記事の大作から数行程度のイベント告知まで様々だが、その節目の数に感慨深い気持ちとなり、しばし2008年の入社当初を思い返した。
当時は、記事を思うように書けず、不安と焦りのなかで、もんもんとした日々を過ごしていた。その頃のコラムには、「読者にわずか1分程度で読まれてしまう記事を、なぜ自分は3、4時間も悩みながら書いているのだろうと、虚しさすら感じる」と綴っている。あれから7年と7カ月、大して進歩していない自分に我ながら驚いてしまうが、取材を通じて多くの方々と顔見知りになれたことは、人生の大きな財産だ、とつくづく実感している今日この頃。
さて、次の節目にはどんな自分になっているのか。不器用な私なので、相変わらずだと思うが、ローカルなネタでありながら、世間を「へえ~」と言わせるネタを察知できる感度の良い記者になりたいと、目標を立てる今年の幕開け。(太治庄三)