電子書籍の波

2016.01.23
未―コラム記者ノート

 「本も新聞も紙や」と鼻で笑っていた私が、電子書籍リーダーの端末を買ってしまった。これが便利なのだ。
 小説から漫画まで大量の本のデータを持ち歩き、どこでも読める。インターネットに接続すれば、いつでも本を購入できる。例えば、ベッドの中から、「水木しげる全集」を買って読み始めることもできる。端末のサイズも文庫本とさして変わらない。すごい時代になったものだと思う。
 新聞社に身を置いている以上、「活字」にこだわりたい気持ちはある。一方で、ネットの台頭による「活字離れ」が叫ばれて久しい。
 ただ電子書籍というジャンルにおいて言えば、文字から離れているとは思えない。読んだことがなかった本を気軽に読めるからで、私の読書量は端末購入後の方が増えた。
 だから各新聞社が電子版を発行している。いつか小紙も電子版を出すかもしれない。
 この先、紙媒体が電子の波に押されるのは間違いないだろう。ただ、紙をめくる動作と音は捨てがたい。大好きな本や図鑑は、やはり紙がいいとも思う。みなさんはどう思いますか?(森田靖久)

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