丹波市の「地域おこし協力隊」の報告会が先日行われた。外からや若者の視点でさまざまな提案が出された。大手アパレルメーカー出身の女性は、古くからある丹波市の手仕事を都市部のブランドとコラボして商品化している。女性は「ありのままの姿が魅力。都市の真似事ではなく、内へ内への『研磨』が必要」と主張。古生物学者の男性は丹波竜の活用を模索している。「丹波市からノーベル賞受賞者を」と夢を掲げ、化石発掘周辺を観光拠点化することを目標にする。男性は「大風呂敷を広げるのが外から来た者の使命」だと力強い。
さまざまな経歴をもとに、しっかりとした提案をしていたのが印象的。また、丹波地域には大学生との連携事業も増えている。先日、柏原町で活動する関西学院大学の発表があった。なかでも、得意の英語力を使ったガイド冊子は写真やイラストなどを使い完成度が高く、参加者から活用すべきとの声が上がっていた。
こういった事業は行政に頼っている部分もある。これらの取り組みを地元がいかに継続して取り込めるかが、都市の真似事にならない一つの鍵になると思う。(坂井謙介)