親子で学ぶ「防災ノート」 母親らのグループが作成 「命守れる子に」

2021.05.14
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「たんばささやま親子防災ノート」の作成に関わった子育て世代の母親らと中村代表=2021年4月28日午後3時21分、兵庫県丹波篠山市黒岡で

兵庫県丹波篠山市の子育て世代の母親や防災士らで結成したグループ「みんなで減災し隊!」(中村伸一郎代表、7人)が、「自分で、自分の命を守れる子どもを育てたい」という思いを込め、「たんばささやま親子防災ノート」を2000部作成した。地震や台風、原発事故などの災害発生時における心得や、非常時に役立つ防災グッズなどを、子どもにも見やすいようにかわいらしいイラスト付きで紹介している。A5判カラー、20ページ。

大阪府北摂地域の母親らが立ちあげた「ほくせつ親子防災部」が、2018年に発生した大阪北部地震、台風21号の災害を受けて「ほくせつ親子防災ノート」を作成。その冊子の内容をもとに、同隊メンバーで、子育てに奮闘中の松本香奈子さん(35)、青葉有貴さん(34)、小山美樹さん(30)の3人が中心となり、どんなことを書き加えたいか話し合った。

原発事故が起こった場合に取るべき行動、火災、地震保険の補償内容の紹介、自宅周りの危険な場所や避難所などをチェックし、家族で完成させる「わが家の防災マップ」などのページを新たに作った。

また、「キッチンにいるママは子どもの名前を呼んではいけません。ガラスが割れて危険がいっぱい」など、子どもを守るために必要だと感じた個所は、感嘆符マークを付けるなどして強調した。

メンバーの青葉さんは「自分も含め、つい『私は大丈夫』と思いがち。けれど最近、災害が多くなってきている。この冊子をきっかけに、ママたちが防災知識を増やしてもらえれば、子どもたちを守ることにもつながる」と話していた。

丹波篠山市役所や同市内の子育てふれあいセンター、丹波並木道中央公園(丹波篠山市西古佐)など市内16カ所に置いている(4月28日時点)。無料。「みんなで減災し隊!」のホームページからも取得できる。

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