こども食堂で笑顔届ける
「手作りのごはんのおいしさを家の人と味わうことで、将来の生きる力に少しでもなれば」。コロナ禍の子どもたちを元気づけようと、昨年6月から月1回、テークアウト弁当事業「丹波つながりこども食堂」を始めた。
社会福祉協議会からの補助と、食材の寄付、調理・盛り付けボランティアの協力により、栄養満点の手作り弁当を100円で提供。口コミで人気が広がり、公式LINEの申し込み開始から数時間で、定数120食の予約が埋まるようになった。
ちょうど1年ほど前、コロナの時代に「自分の心の整理ができなくなった」。進みたい道を見つけ、周囲の人の歩みも助けたいと、コーチングを学び始め、自分の気持ちや理想と向き合ったことが転機になった。
「人や社会に貢献すること」が自分の目指す姿であり、高校生から4歳まで6人の子育て中で、お父さんお母さん仲間のつながりも多いことが“強み”と認識。そこからの行動は早く、妻の美歩さんと共に、4月に任意団体「コミュニティサロン丹波つながりSPACE」を立ち上げた。
現在、サロンでは、「笑顔を届ける」をモットーに、こども食堂と、息子が所属する少年サッカーチームの選手へのメンタルトレーニングを月1回行っている。
こども食堂の協力者は、回を追うごとに増えている。「何か貢献したいという思いを持った人は丹波市にもたくさんいると感じている。子どもも大人も自分らしく輝ける世の中になり、そこから助け合いの輪が広がっていけば最高。今年も情熱を持ってやっていきたい」。天理教氷上分教会代表。44歳。