兵庫県警本部が実施する「高校生自転車交通事故防止アクションプログラム」で、同県丹波市にある柏原高校が最優秀となる県警本部長賞を受賞した。1日、同校に本部長代理の西藤勉・交通部交通企画課調査官(56)らが赴き、生徒代表の1年生、吉住寛太さんと宝子天音さんに表彰状を贈った。同校は3回連続参加し、毎回同賞を受賞している。
同プログラムは、県内の高校生を対象に、自転車の安全利用に関するペーパーテストと、4カ月間の無事故無違反など3ステージに挑戦するもの。
柏原高校では、1年生(199人)が昨春、第1ステージの自転車交通安全に関する教養動画を鑑賞し、事前学習。第2ステージは動画で得た知識を確認するべく、夏に自転車交通安全テストを行った。自転車の通行区分や自転車運転者の義務、禁止事項などを問う30問をマークシート方式で回答。県内87校が受験したが、柏原高校はトップの成績だった。さらに最終ステージとして、8―12月の期間、全校生徒で無事故無違反に挑戦し、見事クリアした。
無事故無違反を達成し、テストの正答率が平均以上の4校に本部長賞を、無事故無違反のみ達成できた12校に交通部長賞を贈呈した。丹波地域では、氷上西高と篠山東雲高もエントリーしており、交通部長賞を受賞した。
柏原高は8割以上の生徒が自転車を使用して通学しているという。吉住さんは、「多くの生徒が自転車通学の中で受賞できたことは素晴らしいこと。焦った運転が事故につながると思うので、毎朝、早めに自宅を出て時間に余裕を持って登校している」と言い、宝子さんは「車だけでなく、歩行者にも気を配りながら安全運転を心掛けたい。4年連続受賞できるよう新年度も頑張りたい」と話している。
県内では昨年1年間で、自転車関連事故が4162件発生し、22人が死亡(前年比10人増)。死因の半数以上が頭部へのダメージだった。道路交通法の一部改正により、4月1日から自転車乗車用ヘルメットの着用が努力義務化される。