歌人・国文学研究者 由良琢郎氏が死去

2018.05.24
ニュース丹波市

歌人で国文学研究者の由良琢郎(ゆら・たくろう)氏が5月22日午後5時52分、病気のため丹波市内の病院で死去した。87歳。自宅は丹波市市島町梶原385。身内で葬儀を執り行い、後日、短歌結社「礫(れき)の会」主催でお別れ会を行う予定。日程は未定。

1980年、朝日カルチャーセンター神戸開講とともに講師を務め、その受講生らを中心に同年、国文学と現代短歌の接点を探るべく、短歌結社「礫の会」を立ち上げ、主宰を務めた。丹波市、篠山市、神戸市、奈良市、西脇市、東京に礫の会の支部を設立。歌誌を発刊し続け、会員たちの歌集を発行、多くの歌人を育てた。丹波新聞社で開設の丹波カルチャーセンターでも長年、短歌の指導にあたった。

伊勢物語に造詣が深く、79年、「伊勢物語人物考」を発行、国文学者から注目された。著書は多数あり、「昨日の会話」「結界」「花信」などの歌集、「古歌への誘い」「大和百話」「和泉式部日記全釈」などの評論集がある。

柏原高校、西脇高校教諭、神戸常磐短期大学非常勤講師などを務めた。日本文学風土学会会員、日本ペンクラブ会員。

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