笑いと深呼吸を組み合わせた健康教室「笑いヨガ」(ラフターヨガ)が、兵庫県丹波市内で広がっている。昨年12月以来、養成講座が3度あり、所定の座学と実技を修了した20人の「ティーチャー」(指導員)が誕生した。介護施設や地域で、それぞれ活動を始めている。
指導員を養成する立場の同ヨガ「ティーチャー」で「アンバサダー」の梅谷浩子さん(同市氷上町成松)によると、保育士・幼稚園教諭、介護職、教師、地域でボランティア活動がしたい人、自分のために笑いたい人らが受講。地域で「いきいき百歳体操」の後に笑いヨガをしたり、笑いヨガのカルチャー教室も始まっている。
自身の職場で実践する人が多く、デイサービス「かどの」(同市氷上町上新庄)は、共に介護職員でそろって資格を取得した沖本久世さん、中井百代さんを中心に毎日のレクリエーションに取り入れている。
同ヨガの効能を説明し、童心に返るおまじない「やったー、やったー、イエーイ」など、基本的な動きをし、ボードを利用者に見せ、文字が赤色の場合は「わはは」と笑い、黒色の場合は「ふーっ」っと息を吐く、オリジナル笑いヨガを実施。「デイサービスに来ている時」(赤色)で笑い、「デイが休みの時」(黒色)で息を吐く動きをわざと大げさにし、場を盛り上げた。
9日には、指導員仲間3人が応援に訪れ、5人で実施した。指導員の一人、杉本規子さん(青垣町小倉)は、「楽しくやりがいがある。恥ずかしがる人もいるので、無理強いはしないよう気をつけている」と言い、「笑いヨガを始め、人に優しくなれた。仲間との出会いもあり、刺激を受けている」と、同ヨガによる自身の好影響を口にした。
沖本さんは「利用者が笑われる回数が増えた。深く呼吸して酸素を取り入れ、体にいいと思う」と言う。他のリーダーの実践を見ることで「教科書に載っていないことが学べ、参考になる」と喜んだ。
梅谷さんは「受講生が男性限定のリーダー養成講座も開きたい。丹波市に笑いの渦をもっともっと巻き起こしたい」と笑っている。