青垣町東芦田の江古花 (えごはな) 園で、 2月1日に初めてのセツブンソウ祭りを開くむらおこしグループ 「江古花園」 の代表。 セツブンソウは 「音」 もなく、 ひっそりと春を告げる植物だが、 祭りでは春の 「音」 を感じてもらおうと、 企画を練っている。
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「セツブンソウは、 メンバーが育てていたものを持ってきて移植してくれた。 青垣は、 他地域より早く咲くので話題性があるだろうと 『日本一早いセツブンソウ祭り』 を提案してくれた。 江古花園のシンボルのかやぶき民家が立つ、 日当たりのよい土手の斜面に450株を植えています」
「自然相手のことなので、 開花が間に合うかと気をもんでいましたが、 株が首をもたげてきて、 開花のめどがつき、 ほっとしています。 満開とはいきませんが、 咲き始めの白い花を楽しんでもらえると思います」
「会場では、 セツブンソウの鉢植えの販売もします。 郡内外から 『ほしい』 と注文が相次いでいますが、 なにせ限定70鉢なので、 早々と売り切れないかと心配しています」
「園内の通路には小枝を置いて、 踏みしめる度に枯れ枝が折れる音が響くようにしました。 また、 もちつきや、 琴の演奏もお願いしています。 東芦田で昔使われていた丹波布の古い機 (はた) を借りることができたので、 機織 (はたおり) の 『音』 も聞こえるでしょう」
「セツブンソウ祭りが終わったら、 次は耕作ができなくなった田んぼをハス園にする準備にとりかかります。 3年で成園にしたい。 ドジョウやカエルが住むビオトープや、 水車、 かやぶきの小屋の計画もあります。 目標は 『日本一のいなかづくり』。 セツブンソウ祭りの会場で、 趣旨に賛同し、 一緒にいなかづくりを進める仲間も募りたいと思っています」
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都市と農村との交流とのさきがけとなった 「ごりんかん」 の初代会長を務めるなど、 地域おこしに20年以上取り組んだ実績と、 「許可をもらったら即行動に移す」 という突進力で仲間をまとめ、 「環境保全型」 という新しいタイプの村おこしを成功に導いてほしい。 青垣町東芦田。 71歳。
(T)